作・絵:せな けいこ
出版社:福音館書店
発行年:1972年
対象年齢:1歳~
ページ数:24P
見どころと感想
「ねないこだれだ」や「いやだいやだ」で有名な著者せな けいこさんの作品です。
保育園に預けられた男の子が母親がいないことで寂しくなって泣いていると他も子もつられて泣いて、みんなで泣き続けるうちに涙がたまって海になってしまうというお話。
保育園が海になると園児たちはみんな魚になってしまうというところもファンタジーでユーモアがあって不思議な世界観を作り出しています。

表紙の絵や見開きのページからは悲しい絵本というイメージが付いてしまいがちですが、最後はお母さんが迎えに来てくれて、男の子も人間に戻るので安心して読めますよ(笑)
慣れると保育園は友達がいて、先生がいて楽しくなりますが、最初の頃は心細くて不安で母親が側にいてほしいですよね、子供の心細くて不安で寂しい気持ちをフィクションで表現した素晴らしい絵本だと思います。
共働きが一般的な今の時代、どの子も託児所や保育園、幼稚園に通います。
その時は、この絵本と同じ気持ちになると思います。 けど、この絵本があれば、そんな寂しい気持ちをユーモラスなお話で優しくやわらげてくれるのではないでしょうか。
保育所や幼稚園に行っても、この絵本を読めば、最後は必ずお母さんが迎えに来てくれるという安心感が、子どもには生まれるような気がします。
子どもにとってもご両親にとっても、この絵本はとても人気で、なんと初版で100万部を突破したというミリオンセラーブックにもなっています。
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幼稚園や保育園に行って、お母さんと離れ離れになるときの切ない気持ちは、どの子にも、きっとあります。
初めて保育園や幼稚園に通う不安でいっぱいのお子さんに、ぜひ読んであげて欲しい1冊です。
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