作: 瀧村 有子
絵: 鈴木 永子
出版社: 福音館書店
発行年: 2007年
対象年齢:3歳~ 一人で読むなら5歳~
ページ数:32ページ
見どころと感想
主人公の女の子「なっちゃん」のお家には新しい命が誕生し、お姉ちゃんになった女の子が、いろんなことを自分ひとりでやってみるという内容の絵本です。 赤ちゃんのお世話で忙しいお母さんに甘えられないし、お姉ちゃんになったので張り切って頑張るのですが、まだ小さな女の子なので、どれもちょっとずつしか出来ません。

お姉ちゃんになったことで感じる切なさ、何でも一人で出来るようにならなきゃという使命感、それらを乗り越えることで成長していく健気な子どもの姿を、母親の深い愛情とともに描いている作品です。
著者が出版した当時に3人の子どもを持つママさんだったそうで、その時の体験を交えて作成されたそうです。なので、お母さん目線でも子ども目線でも共感できる素敵な作風に仕上がっています。
お子さんはもちろん、母親が読むのにもたいへんオススメの絵本!
2人目が生まれた家庭のお兄ちゃん、お姉ちゃんに読み聞かせするのもオススメですが、子育てをしている忙しいお母さんにも、ぜひ読んでいただきたい絵本です。
この絵本を購入されたパパ、ママたちにたいへん好評があり、涙をこらえるのに必死、号泣してしまったという声もたくさん聞かれています。
赤ちゃんや幼い子がいると母親はどうしても忙しくて、下の子中心に毎日が回ってしまいがちになります。
母親からすれば、上の子のことも考えながら一生懸命やっているのですが、上の子からすればやっぱりお母さんに甘えたくなる時があります。
お兄ちゃん、お姉ちゃんになったといっても、お母さんにいっぱい甘えたいし、独り占めしたくなるのは、子どもなら当然です。
そんな時は、この絵本を読んでみてください。
子どものなかなか見えない気持ちやたくさんの表情を、分かり易く優しい絵のタッチで表現してくれています。
子どもは悪気があって手間を増やしたり、用事を増やしているのではなく、育児で忙しいお母さんを気遣って、なんとか頑張って自分でやろうと奮闘しているんです。
これから2人目を予定している方にも今まさに2人の育児に追われている方にも、ぜひおススメしたい1冊です。
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