絵本と言えば「ぐりとぐら」の名前が出るほど有名な絵本です。
双子の野ねずみが、森の道中で巨大な卵を見つけ、カステラを作っちゃう話。
著者:中川 李枝子
絵:大村 百合子
出版社:福音館書店
発行日:1967年
対象年齢:2歳~ 一人で読むなら3、4歳~
ページ数:28P
見どころと感想
2匹の好きなことは、お料理する事と食べる事なので、卵と材料を混ぜて本格的に料理しちゃいます。
出来上がったカステラは鍋から飛び出すほどいっぱいに膨らんでいて、鮮やかな黄色おしており、読み手にまで甘い匂いがしてきそうなほど美味しそうに描かれています。
カステラは二人でとても食べきれないので、甘い匂いにつられて集まってきた森中の動物たちと一緒に分け合ってみんなで仲良く食べて、最後は卵の殻を車「たまごカー」にして帰るといった、最後の最後まで楽しめる作品です。
家族や友人、みんなでご飯を食べる事の幸せを教えてくれる
カステラが焼けたところのページは鮮やかな黄色で、まるで甘いにおいが絵から漂ってくるようなほど美味しそうに描かれています。
読み手側も聞く側もこの絵本の中の動物たちの一員の様な感覚になり、一緒になってカステラをわけてもらった気分になる様な満足感があります。
黄色いカステラを森の動物たち全員にふるまう場面は、家族みんなで食卓を囲む幸せな家庭のイメージと重なり、毎日のご飯の時間が楽しみになると思います。

幼稚園や小学校でも、みんなで一緒に給食を食べると美味しいですよね。 一人で食べるより、家族や仲の良い友達と一緒に美味しいものを分かち合う、楽しく食べると、どんな料理もとびきりのご馳走になる!
そんな風に思わせてくれるお話です。
兄弟の絆が深まる
主人公の2匹はお互いを必要としていて、何をするにも一緒の大の仲良しです。
てきぱきと息の合った2匹の作業、役割分担、いつも協力しあう関係にとても温かな絆を感じました。
絵本を通して、ぐりとぐらのように、兄弟や友達など親しい人と力を合わせたらいろんなことができるんだよということをお子さんに伝えられる力があります。
1人よりも2人ですれば作業効率も良いし、一緒に作る楽しさも倍増します。
人に美味しいものを分け合う気持ちを育めることも、この絵本から学ぶことが出来ます。
子供の好きなことが全部詰まっている魅力
森の中を探検、ピクニック、美味しい料理、みんなでオヤツ、工作など誰でも出来そうな事をしたり、子供たちの大好きな動物もいっぱいでてきて、みんなで一緒に楽しい時間を過ごす。幼少期のお子さんには、たまらなく面白い絵本だと思います。
誰もが子どもの時は冒険や秘密基地にあこがれ、甘いオヤツは好きなもの。
子どもが好きなこと全部を詰め込んでいて、話もキャラも魅力的で面白い!といった文句のつけようの無い絵本です。
文章は全て平仮名でテンポよくお話も進んでいくので、平仮名が読める子なら誰でも一人で読むことが出来ます。
関連シリーズの紹介
子どもたちに大人気のぐりとぐらはシリーズ化されていて、多くの作品が出版されています。
詳細は別記事「合わせて読みたい!ぐりとぐらシリーズ名作3選」で紹介しているので、良ければそちらも参考にしてみてください(^^♪

ぐりとぐらシリーズは、どれもミリオンセラー突破していて、面白さは折り紙付きですよ。
最後に
著者の中川 李枝子さんは遊び心のある人で、別作品でもゲストとして、ぐりとぐらが登場する絵本があります。
ぐりとぐらを読んで好きになったら、親子で「あっ!いた!」と見つけて盛り上がれる楽しみがあるので、この絵本を読んだ後は、ぜひ著者の他の作品も読んでみてくださいね(^^♪
この絵本が発行されてから50年以上も経ちますが、変わらず愛し続けられている作品。
自信を持ってオススメ出来る絵本なので、お子さんの読み聞かせはもちろん、小さな子どもさんがいる家庭へのプレゼントにも選んであげてください。
きっと喜ばれると思います。
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