しろいうさぎとくろいうさぎの見どころと感想

白と黒2匹の仲良しうさぎが月夜のもと、皆に祝福されながら結婚式を挙げるといった純愛を描いた物語です。
お子さんの読み聞かせだけでなく結婚祝いや恋人へのプレゼントにも人気の絵本です。

出典:文・絵: ガース・ウィリアムズ 訳: 松岡 享子 福音館書店

文・絵: ガース・ウィリアムズ

訳: 松岡 享子

出版社: 福音館書店

対象年齢:3歳~

発行年: 1965年 
ページ数:30ページ

見どころと感想

白色と黒色の2匹のうさぎの日常と純粋で一途な愛を描いた物語です。
2匹はいつも一緒で仲良し、充実した毎日を過ごすのですが、黒色のうさぎは時折座り込んでは悲しい顔をみせます。
どうしたのか尋ねると、大好きな白いうさぎとこの先もずっと一緒にいられるかどうかと心配で不安になっていたという理由でした。
両想いだった2匹は、月夜のもとで仲間のうさぎや森、草や風までもが2匹を祝福し、幸せな結婚式を挙げるという素敵なお話です。

出典:文・絵: ガース・ウィリアムズ 訳: 松岡 享子 福音館書店

絵のタッチや色遣いは墨絵の様な濃淡で描かれています。
全体的に淡かったり暗めの色が多い印象でしたが、うさぎの毛一本一本まで丁寧に描かれフワフワした毛並みが伝わってきそうなほど繊細な絵や黒いうさぎが見せる本当に悲しそうな表情や驚いた時の表情など生きているかのような活き活きとした表現など読むというよりも視せることに特化した絵本だと感じました。

手を取り合って結婚式を挙げるシーンや森の風景、風で葉がゆれる様子まで、とても魅力的に描かれていて、自分も絵本の中に入り込んで心地よい風の音や揺れる葉の匂いまでもが感じ取れるような錯覚を覚えるほど見事に描かれています。

最初は切ないのに最後はとってもあたたかい気持ちになれる絵本

相手のことが大好きだからこそ、この先も一緒にいられるのか、同じ幸せが続くのかと心配

になりますし、愛おしいからこそ今の関係性が壊れるのが怖くて不安だったのだと思います。

一緒にいると嬉しくて楽しいのに、いつか別れが来るかと思うと切なくて悲しくて不安になるほど相手をずっと想いやる純粋で深い愛情のお話です。 人を心の底から愛するということを最初に教える絵本としても、結婚祝いのプレゼントとしても、そして仲睦まじい老夫婦への贈り物としても喜ばれる作品だと思います。

また夫婦関係を見つめなおす機会にもなるとの口コミも聞かれ、冷めた夫婦関係を修復するためのアイテムとして購入される人もいる様です。

長年一緒にいるから相手に言わなくても伝わっているだろうと考えるのではなく、自分の気持ちを素直に伝えるということの大切さやいつまでも相手を愛し続けるという純粋な想いが、この絵本を読むことで新婚時代や愛し合っていた頃を思い出させてくれるのかもしれませんね。

他にもお子さんに人を愛するという事、結婚し夫婦になるということを教えるのに良い教科書になると思います。

「結婚てどういうこと?」と聞いてくる年頃のお子さんがいれば、この絵本を通してスムーズに伝えることが出来ると思いますので、ぜひ読んであげてくださいね(^^♪

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