あしながおじさんの見どころと感想

絵本は読んだことなくとも「あしながおじさん」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。少女の文才を見出し、進学のために資金援助をしたおじさんに少女の人生や感謝の気持ちを宛てた手紙と成長を描いた感動のお話です。

出典:作:ジーン・ウェブスター 訳:坪井 郁美 出版社:福音館書店

作:ジーン・ウェブスター

訳:坪井 郁美

出版社:福音館書店
発行年:1979年
対象年齢:小学生~ 大人が読むにもオススメ
ページ数:264P

見どころと感想

孤児院で育った少女が、文才を見出され、あしながおじさんの援助によって大学進学でき大学での生活や卒業してからの生活、感謝の気持ちをおじさんへ伝える為、健気に手紙を送り続けるお話です。

少女が何気ない日々の日記や勉学、恋に友人、ライバルにと大学生活の中で起こったことなどをありのままに手紙にしておじさんに伝え、年月が経つごとに美しい大人の女性へと成長して行く過程が手紙を通して伝わってきます。

出典:作:ジーン・ウェブスター 訳:坪井 郁美 出版社:福音館書店

幼い頃から空想的で脈絡のない文章で明るく楽しい日記を書くこともある女の子ですが、貧しく孤児院出身であることから辛いことや苦しいことも起こります。
真面目で賢く芯の強い少女が逆境にめげず、常に前向きに堂々と生きていく姿と、おじさんにだけは伝えることのできる弱みや純真な少女の心は、読者を夢中にさせ、一気に物語の中に惹き込ませる印象深い作品です。

ちなみに、あしながおじさんと呼ばれる理由は、顔も身分も知らないが、唯一見れた後ろ姿が足長で高身長だったことから、あしながおじさんと呼ぶ様になりました。

小学生から読むのがオススメ

小さな子にもぜひ読んで欲しい名作ですが、子どもには馴染みのない孤児院や奨学金などの制度と言葉、物語の内容のほとんどが手紙なので、幼稚園ぐらいまでのお子さんには話が少し難しく、興味を持たれにくいと思います。
簡単な古典の勉強としてもぜひ読んで欲しい絵本なので、小学生に入ってから読むのがオススメです。

手紙の内容だからこそ想像力が育まれる

読んでいると普通に物語を読んでいる様に感じますが、絵本のページの大半は少女の手紙の内容です。
このことからも少女の文才が突出していることが分かります。
手紙の内容がほとんどと聞くと面白くないように思うかもしれませんが、あまりにも生き生きしているから、ほぼ手紙の内容だけということを忘れて、物語が進んでいくかのように錯覚してしまうほど、お話に引き込まれる魅力があります。

絵や動きが合って分かりやすい物語も面白いですが、こうした絵本も手紙の文章だからこそ想像力が育まれ、自分なりの解釈が無数に出来るからこその楽しさがあります。
子どもの時に読んだ感想と大人になってから読んだ感想は変わると思うので、お子さんの場合は大きくなってから、また読んでみるのも楽しいし、ご両親の場合、お子さんと読んだ後の感想を言い合って盛り上がるのも楽しいと思います。

最後の結末は超感動もの!絶対読むべき!!

最後の結末は超感動シーンで、読み終わった後の読後感は充実したものになること間違いなしです。
記事を書いている私も今、思い出して余韻にひたれるほど(笑)

読み終わると、あしながおじさんの正体も分かります。
ページ数が多く、時折難しい言葉も出てくるため、小さな子ども向けではありませんが、小学生~大人まで幅広く楽しめる名作だと思いますので、ぜひ読んでみてください(^^♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました